Article: 小型屋外用無停電電源装置

小型屋外用無停電電源装置
― 止めないことが、現場の信頼になる
外に設置した装置が、ふとした停電で止まってしまう。
わずか数秒でも、監視カメラが映らなくなり、通信機器が落ち、再起動に時間がかかる。
その間、記録は途切れ、現場は動けなくなる。
そんな経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。
この「止まるかもしれない」をなくすのが、無停電電源装置(UPS)です。
なかでも、小型の屋外用UPSは、設置場所や用途の自由度が高く、
小さな現場でも“止めない仕組み”を現実にしてくれます。
無停電電源装置(UPS)とは?
UPS(Uninterruptible Power Supply)は、電力が途切れた瞬間に内蔵バッテリーが稼働して機器に電気を送り続ける装置です。
いわば、電気の「バトンタッチ役」。
停電が起きても、わずか数ミリ秒の間に電源を切り替え、機器を安全に動かし続けます。
この一瞬の反応が、設備やデータを守ります。特に、通信機器や監視システム、道路情報板、防災用カメラなど、“止められない設備”を抱える現場では欠かせない存在です。
屋外設置に求められる条件
屋外に設置するということは、雨・風・ほこり・温度差との戦いでもあります。
夏は高温、冬は氷点下。塩害地域では金属が錆び、雷の季節にはサージが走る。
だからこそ、屋外用無停電電源装置には次のような性能が求められます。
・高度な防塵・防水性能
・-20℃~+50℃の動作温度範囲
・雷サージ対策・結露防止
・小型でありながら高信頼の電力変換効率
屋外対応UPSは、ただ「箱に入れたUPS」ではなく、外の環境で長く動き続けるよう設計された機器なのです。
小型UPSが選ばれる理由
「大きな電源は場所を取る」「屋上のハッチが通らない」――。そんな声から生まれたのが小型の屋外用UPSです。
筐体はコンパクトでも、基本性能はしっかり。省スペースで設置ができ、壁掛けやポール取り付けも可能です。
限られた設置スペースを有効活用できることが、導入現場で喜ばれています。また、バッテリー交換も簡単で、長期稼働を前提にした構造。
「機器を止めずに保守できる」点も見逃せません。
当社の小型屋外対応ラインアップ
▪ PUPS-B1200S(屋外対応 無停電電源装置)
70W(2トレイ) 24時間バックアップ、140W(3トレイ)24時間バックアップ、クラスⅡ SPD標準実装
▪ PUPS-S1KB(屋外対応 無停電電源装置)
切り替え速度 4~8ms (LineMode⇒InverterMode)
保守性と静音性に優れたファンレス仕様
▪ PREC-S8KB(屋外対応 直流電源装置)
PREC-S8KB:大容量タイプ(バッテリ最大8トレイ)
導入の流れ
1.現場ヒアリング:どの機器をどれくらい止めたくないかを明確に。
2.機種選定:必要容量、設置環境、保護等級をもとに最適なUPSを選定。
3.設計・実装:盤サイズ・結線・冷却・アースを含む設計を一括対応。
4.試験・納品:動作確認・負荷試験・記録ログを提出。
5.保守・点検:長期稼働のための交換周期と点検計画をご提案。
「まずはどれを選べばいい?」という段階からでも問題ありません。
当社では、仕様策定前の段階からお手伝いします。
小型UPSがつくる“止まらない日常”
電源が落ちると、現場は止まります。それは、ほんの数秒の停電であっても同じです。
たった一瞬の“無電の空白”が、作業を中断させ、情報を失わせ、復旧に長い時間を要することもあります。
けれど、無停電電源装置(UPS)があれば、その瞬間を凌ぐことができます。
バックアップ電源が自動的に立ち上がり、機器の動作を継続。
まるで「電源のバトン」が瞬時に渡されるように、現場は止まらず動き続けます。
BCP(事業継続計画)とは、災害や停電といった不測の事態が発生しても、業務を途切れさせないための仕組みをつくること。
その第一歩が、“電源を止めない”という備えです。
つまりUPSは、BCPの根幹を支える「静かな主役」です。



